【一日一鉄】未だ残る廃線跡、美濃町線 2019年7月28日

広島・富山に長崎、福井、札幌など多くの都市で運行されている路面電車。
以前はもっと多くの都市で走っていて町中の足となっていたが、
モータリゼーションにより徐々に姿を消していった。

そんな消えた路面電車の一つが岐阜市街線。そしてそこから伸びていた美濃町線があった。
岐阜市と関市そして美濃市を結ぶ路線で、中濃地方から岐阜へ出るための足として利用されていた。
が他都市と同様に車に押され、廃線となってしまった。

面白いのが一気に全線廃線ではなく、
乗客の少なかった新関駅から美濃町駅が先に廃止されたというところ。

その廃線を補うように長良川鉄道に駅が増設され、
新関駅から関駅までの数百メートルの区間に新線が建設、
乗り換えの便宜が図られるようになった。

この接続新線は当時この地域では珍しかった「踏切信号」がつけられ、
青信号なのに一旦停止する車が後をたたないなど珍風景ともなっていた。

その数年後、新線を建設したにも関わらず岐阜から新関までも廃止が決定し、
僅かな期間だけ使われた迷区間となってしまった。

踏切は残っていないものの、今でも廃線跡をはっきりと見ることが出来る。
関駅に作られた接続線の駅には線路がしっかりと残っている。

もし、この線路を利用して長良川鉄道と乗り入れが出来ていたら…
そう思うと残念で仕方がない。