優待きっぷ2018の旅2日目の中編、
動画では泣く泣くカットした裏話を書き綴っています。
新しい駅、新山口を探検
迷要素の多い山口線ホーム
新山口駅。紆余曲折あって現駅名になった駅からのスタートでした。そんな駅の捜索から始まった今回。乗換駅で駅探検をするのが常ですが、そのために時間を多めにとっているわけです。
改札を通ると北側に山口線用の発車標がありますが、地方路線の類に漏れず簡易式となっています。運行頻度の間隔もそそりますね。
1番線のホームへはエスカレーターがあります。SLやまぐち号が発着するので設備が良くしてあるのでしょうか。ホームには昔風の右書き平仮名の観光用駅名標があり、山口線の主要駅には設置してあります。この御時世、「左から書いてない!」「読みがおかしい!」とクレームを入れてくる人がいるかも知れませんね。
2番線は毎日運行している「スーパーおき」の発着しますが階段です(笑)ちょうど階段を降りたところから1番線を見ると山口線の0キロポストが”描いて”あります。ホームを改装した時に作り忘れたかのような手書き…後からでもいいので作り直して欲しいです。
貴重な列車のオンパレード
ランピングに臨時列車!
観光客ばかりでなく地元客にもアピールとなるラッピング列車がいっぱいやって来ました。山口線は走らないキハ120の小野田市•長門市が入線した時は流石にびっくりしましたが、キハ187系まで「しまねっこラッピング」だったのは驚きましたね。どれも保有数の少ない車両で運行頻度も低いので目にするのは非常に貴重です(笑)
さらに山口駅では、キハ40のサイクル県やまぐちprojectラッピング。石見横田でも同じくキハ40の明治維新150周年記念ラッピングまで観れたのは非常にラッキーとしか言いようがありません。また石見横田で行き違いをした列車は津和野から益田間では珍しい臨時列車です。路線全体を通して大変珍しい経験となりました。
島根県西部の街・益田
宍道以来の分岐駅
島根県西部の主要都市である益田市。松江市からは200キロ以上離れており、岐阜と高山の関係と似ている感じです。律令国時代も出雲と石見、美濃と飛騨と、別々の国だったのも似た感じを醸し出すのかもしれませんね。
益田駅の所属駅である山陰本線は中国地方日本海側を通る主要幹線で、多くの陰陽連絡線が分岐していますが、なんと宍道駅で木次線と別れて以降、この益田まで分岐がありません。ご存知三江線が廃線となったためですが、島根県のモータリゼーションがますます進みそうです。
そんな山陰本線と山口線の分岐は駅西側の踏切付近にあります。益田駅での乗り換え待ち時間が長いので見に行くのも面白いですよ!!
東京から島根県へ
東京から島根県へ鉄路を使って移動する場合、伯備線のやくもか、山口線のスーパーおきを利用することになりますが、多くの人は空路を使っています。松江には出雲空港と米子空港(ともに30〜40分圏内)、益田市には石見空港があります。飛行機だと2時間弱をみれば良いので鉄路の3分の1ですし、料金もさほど変わりません。なので対東京は競争せず、JR西日本は出雲地域で、管内の大阪、広島との接続を強く図っています。石見地域はバスで広島に出てしまうので勝ち目がありません。
益田で下車 その理由
時刻表上の困りごと
新山口から乗ってきたスーパーおき4号は2日目の目的地である松江にも停車しますが、いかんせん到着時間が16時45分となり早く到着してしまいます。それを遅くしようと新山口からのスーパーおきを4号から6号にすると、新山口を17時12分発、松江21時04分着となり遅すぎる上に真っ暗で景色も見えないというローカル線あるあるネタに襲われます。それを解消するのがスーパーおき4号からスーパーまつかぜ12号への乗り継ぎだったわけです。しかも通常だと特急列車を乗り継ぐと特急券が別々となり割高になりますが、今回はJR西日本株主優待券を使う旅。特急券はいつでも半額となるので乗り継ぐハードルも下がりました。
赤いグラントワ
県都松江市は頻繁に行くものの、同じ県である石見には殆ど行ったことがなかったので、時刻的な理由も含めて行ってみることにしました。
とはいえ、徒歩だけで行ける距離もしれており次の列車もあるので1件だけ行くことにし、Googleマップで一番目を引いた「グラントワ」へ。正式名称は「島根県芸術文化センター」で島根県立石見美術館と島根県立いわみ芸術劇場が併設されています。愛称であるグラントワはフランス語で広い屋根という意味(Grand Toit)からで全国からの応募で選ばれたそうです。
益田駅からグラントワへは県道54号を南東へ約1キロのところにあり直線なので間違うこと無く行くことが出来ます。途中の町並みは電線が地下化されており広々としています。
建物全体が石州瓦で覆われているため派手でありながらも落ち着いた雰囲気を醸し出しており、青空との対比が非常に綺麗です。インスタグラムなどのSNSに映えそうな建物ですが、そのような人はいませんでした。
山口線を使って新山口から益田まで来ましたが、やはり路線ごとに特徴も違って非常に面白いです。次の機会には普通列車で駅を回って路線自体を楽しみたいです。特に津和野は城もあり唆られます。
後編では益田から、また特急に乗って一気に進みます。
乗車データ
乗車路線
路線 | 乗車区間 | 営業キロ | 備考 |
---|---|---|---|
山口線 | 新山口−益田 | 93.9km |
運賃計算キロ、特急料金
概要 | キロ数 | 備考 |
---|---|---|
営業キロ | 93.9km | |
換算キロ | 103.3km | |
合計 | 137.2km |