JR西日本のお膝元
新大阪駅と大阪駅
全ての新幹線が停車し大阪の広域連絡の代表駅である新大阪駅と、大阪市の中心地の一つである梅田にある大阪駅は、隣駅という関係性だけでなく相互乗り換え駅として機能しています。なぜなら新幹線に乗車すると新大阪駅でした乗降できないからです。東海道新幹線の駅のうち、主要都市で在来線と接続していないのは大阪だけです。なので様々なケースで運賃や特急料金の特例が存在し、料金体系が非常に複雑になっています。
同一視される場合とそうでない場合
今回のように岡山方面の新幹線から新大阪駅で途中下車した場合、大阪駅は戻ることになるので途中下車したきっぷで再入場できません。逆に名古屋方面から新幹線で新大阪で途中下車、地下鉄で梅田まで行った場合は、大阪駅から再入場できます(大阪市内のきっぷなどを除く)。
きっぷを買うときは自動的に計算されるので特に困ることはないですが、一筆書きなどで経由駅や運賃を計算する場合はかなり面倒です。
新大阪と宮原運転所
新大阪駅の西側には網干総合車両所宮原支所があり様々な列車が留置されています。特に特急「サンダーバード」として運行される681系683系は、大阪駅から塚本駅を経由して宮原支所に入り清掃などが行われるため頻繁に見ることができる列車です。
今回はその681系683系が宮原支所からより整備の行える向日にある京都支所まで回送される場面に遭遇しました。しかも繁忙期用の12両編成。6+3+3の複雑な編成ですね。
またこの支所は新人運転士の訓練にも使われるらしく試運転車も通過していきました。JR西日本のお膝元はダイヤに載らない列車が多数走っています。
JRの境界
JR東海エリアに入ると景色が映える
東海道本線は米原を過ぎると、JR西日本からJR東海へ管轄が移ります。この両社の境界線は岐阜側にある車両基地を越えて上下線が合流してしばらくしたところにあります。ちょうど信号の下に杭があり、「JR西日本」「JR東海」と記してあります。普段乗っていると気付かない高さにあるので、見るには前面展望か後面展望しかありませんね。
また米原から先は峠越えがあるため琵琶湖沿岸の景色とは一線を画します。米原から発車するとちょうど正面には神話の山である伊吹山が見えます。独立峰ではありませんが、伊吹山だけ突出して見えるので非常に綺麗です。さらに関ヶ原までの区間は緑に囲まれ、都市圏の境であることを強調しているようです。
さらに関ヶ原からは、東海道本線が上下線で違う箇所を走ります。乗っているのは坂を下る上り線で短絡線的な扱いでもある垂井線と揃って進みます。鉄道好きには楽しい区間でもありますが、日常的に利用している乗客にはあまり関係がないため皆無関心ですね。
地方ローカル線や陰陽連絡線など運行頻度が少なく乗客も少ない路線も面白いですが、都市圏は都市圏で違う景色が見えるところがまた興味を唆りますね。