【一日一鉄】JR東海 三重県の鍵は「伊勢鉄道」? 2021年10月23日

伊勢線を通過する快速みえ

2つの路線が競合する区間は
総じて運行本数が増えたり運賃が安くなったりと
利用者にとって良いことが多い。

三重県伊勢地方の鉄道は
近鉄とJR東海が競合しているが
設備、本数ともに近鉄が優勢とされている。

津新町駅となりの踏切。JRと近鉄が並走

並走する紀勢本線と近鉄名古屋線


三重県の重要観光地・伊勢神宮への
運賃と時間を比べてみると意外な程の違いがある。

JR:1時間30分2040円(108.4km) 快速みえ
近鉄:1時間40分1470円(106.5km) 急行

  所要時間 運賃 距離数 列車
JR 約1時間30分 2040円 108.4km 快速みえ
近鉄 約1時間40分 1470円 106.5km 急行

(共通駅の名古屋ー伊勢市で計算。伊勢神宮外宮への最寄り。
 内宮へは宇治山田や五十鈴川駅あり)

時間ではJRにわずかに分があるが
570円の差はかなり大きい。

距離も同じくらいなのに
なぜこれほど差がつくかというと

JRは基礎運賃+伊勢鉄道運賃になっているのが
一つの原因とも言える。

伊勢線を快走する「快速みえ」

まずJRの運賃は1520円に
伊勢鉄道の運賃520円が加算されている。

(全線JRの場合でも1980円)

そして伊勢鉄道を挟んでいるため
競合区間ではよく採用されている
特定区間運賃が設定できていないということ。


もし伊勢鉄道が国鉄からJRに移管されていたら…

三重県伊勢地方の鉄道競争は大きく違っていたかもしれない。