地元民の足として、
そして車両や車窓自体が観光資源として利用されている地方ローカル線。
案外多くの路線が過去に貨物輸送を行っていたことはあまり知られていない。
実際に乗って駅に行ってみると、
過去に貨物が取り扱われていた跡が残っていることもある。
長良川鉄道も国鉄時代に貨物輸送が行われており、
今でもその遺構が残っている。
見てわかるほどの遺構があるのが、母野駅。
1927年4月に現:湯の洞温泉口から開通した際に貨物も開始されている。
ちょうど駅から少し上流に行くと瀬になっており
船が着岸できる川湊のような設備があったのかもしれない。
ここまで船で荷物を運び、ここから汽車に載せ替えて運ぶというのが想像できる(あくまで個人の感想)。
1959年(昭和34年)というだいぶ昔に貨物が廃止されたが、
今でも雑草に埋もれながら貨物ホームや線路、分岐跡も残っている。
そんな歴史を感じることが出来る母野駅。
目の前を走る国道にあった建物も洪水で流された経緯を持つ駅は、
今でもひっそりと乗客が来るのを待っている。